KG's ブログ

2018年03月

2018.03.20

マウスピースの旅 vol.15

Gottsu(ゴッツ)というメーカーはマウスピースの旅 vol.6でも触れたように日本の会社である。
初めてこのメーカーを知ったのは、竹製のマウスピースを発売したという記事だった。

「竹でマウスピース!?」

半信半疑でホームページにアクセスし、サンプルの音源を聴いてみると、なんとも私好みの音ではありませんか!
確かに良い音だとは思ったのだが、買おうという所までには至らなかった。


それから年月が経ち、そのGottsuからメタルのマウスピースが発売になったと聞いた。


▲Gottsu METAL

レビューを読んでみると、なんとあのDukoff(デュコフ)の良いとこ取り!
製品のバラツキやコントロールの難しさなどのじゃじゃ馬感を一掃し、吹きやすいDukoffという位置付けで発売されたのだ。
もう、買わない理由などどこにもなかった!

フュージョン好きにはもってこいのコイツを吹いている時、私はとっても楽しい。
スタジオに一人で入り、ガンガンに好きなミュージシャンの曲を流して、好き勝手に吹き倒す!
そんな至福の時間をどれだけ過ごしただろうか...
ただとても残念なことなのだが、このマウスピースを使える場がなかった...
私はありがたい事に様々な演奏機会に恵まれてきたのだが、このGottsuメタルが活かせるジャンルの音楽に携わることはなかった。


そんな折、Gottsuから満を持してハードラバータイプのマウスピースが発売されたのだ。




つづく・・・

2018.03.18

第22回 春咲きコンサート

今日は奈良100年会館で毎年行われる「春咲きコンサート」に出演させていただきました。

春先コンサート

奈良100年会館

この春先コンサートは、障がいをもつ人、こどもやお年寄り、すべての人が『あたりまえ』に暮らせる街づくりをテーマに、ボランティアスタッフの方を中心に運営されるイベントです。今回で第22回を迎えたこのコンサート。私は、関係者の方のお声かけで去年初めて参加させていただきました。
障がいをもった方も
スタッフとして、演者として大活躍されていて、毎年この日のために練習をしてきた演奏を披露されます。一人では歩行が困難な方も、車イスやベッドでステージに上がる方も、いろんな参加者がいますが、私も含め、一人一人の個性が輝くイベントです

まず、100年会館に到着。今年も人がわいわい集まって楽しそうな雰囲気です
美味しそうな露店もたくさんあって、あれも食べたい!これも食べたい!って胃袋が大喜び。
とはいえ、そんな沢山いただける年齢でも体型でもないので、石窯をトラックにつんだピザ屋さんのピザをいただきました。
焼きたての難波葱のピザ、美味しかったな

私たちが出演するのは中ホール。
中ホールとはいえ、400席を超える広さで、なんと壁面がガラス張り(国内唯一なんだって)。
クラシックコンサートに適した音の反響を考慮してつくられたホールで、とってもゴージャスな空間です。

今日は、
1. 糸 / 中島 みゆき
2. 手紙 ~拝啓 十五の君へ~  / アンジェラ・アキ
3. 小さな恋のうた / モンゴル800
の3曲をアコースティックバージョンで演奏してきました

MCはもちろん、歌っている曲の歌詞もすべて手話ボランティアの方が手話通訳してくださいました。
ありがとうございました。

で……、出演が終わった後、舞台袖からステージを見るとなんかすごいのがステージに!!

手前のなんか鹿っぽいのはまぁわかる。奈良やし、鹿のゆるキャラね。ただその横やん!あなた誰?!あなたクルマ売る?
急いで客席に走って行ったのは言うまでもありません。
前から拝見するとこんな感じ。

お兄さんによると、どうやら右は奈良の非公認ゆるキャラ「ならっしー」。ネーミングにパクり感がハンパないけど短足で可愛い。ポケットはドラえもん?
真ん中は奈良市へ「リニア新駅」を誘致すべく活動する「リニー」。
奈良市非公認のわりに、奈良市役所リニア推進係もリニーへのオファーを受けているらしい…(※リニー君のTwitter参照)
しかも本人は寝屋川在住(笑)!どないやねん
現在、奈良への移住を検討中らしいです。

この後で、楽屋前通路でリニー君とすれ違ったので記念撮影していただきました

なんと、うつ伏せます!これがリニー君の本来の姿なのです!
ちなみに、隣でギターと一緒にうつ伏せている男性は一緒に演奏したギター君です。

そして、また驚きの瞬間!!!

リニー君、撮影後このまま真っすぐ前進(爆笑)!!!
そうです、ひとつ前のステージの写真を再確認してください。うつ伏せたまま前進できる秘密がそこにあります!
ちゃんと付いてるやん!8つも車輪が!!!

握手をかわしてくれ、やっぱり最後は歩いて去っていったリニー君でした。

春先コンサートには毎年サブテーマがありますが、今年は『こころ、1%のやさしさ』でした。
パンフレットにこんな詩がありました。

音楽ってすごい。
人っていいな。
そんな気持ちでいっぱいにしてくれる春先コンサートが大好きです。
また、来年も遊びにいきたいな。

「さ、そろそろ帰ろうか。」

ふと見ると、そこには客席で楽しむリニー君の姿がありました。

2018.03.18

マウスピースの旅 vol.14

私が36歳の頃に出会ったLebayle(リバイユ)のLRモデルはホントに重宝した。


▲Lebayle LR



私はKG's以外に他のバンドにも参加しているが、このLRはあらゆるジャンルの音楽で及第点を叩き出していたので、私の所持するマウスピースの中ではエースで4番だった。
実は今、この歳になって初めてサックスを習いに行っている。
私には初めてサックスを吹いた時から3つの目標があった。

1.良い音を鳴らす
2.メロディーラインの表現力を高める
3.アドリブが吹ける

正直、謙遜は全くなく、現時点で上記3つの目標をどれ一つ取ってもゴールに辿り着いていない。
そこで、今、改めてまずこの1の「良い音を鳴らす」と向き合う決心をした。


「良い音」を出すには私がずうーっと避けてきた矯正を余儀なくされることであった。
矯正するポイントは、

・マウスピースのくわえ方
・息の入れ方

という、本当は楽器を初めて手にした時にちゃんとやらなければならない、基本中の基本。
悪しき癖が付いてしまっている現況に見て見ぬ振りをして来たのだが、もう残りの人生を考えたら今やらなきゃ時間がないな・・・
と、悔い改めた次第なのだ。
今更取り組んで治るかどうかも怪しいものだが、まあ、やるだけやってみようと思っている。



何が言いたいかと言うと、本ブログ内で音の厚みの話しをしているが、これは前提として私の悪しき癖の状態での話であるため、矯正中ではあるものの今改めて以前使っていたマウスピースで吹いたとしたら、以前とは違う感想になるかもしれないなぁ...と思った次第だ。

当時(36歳〜40歳)4番であったLebayle LRモデル。
扱い易く素直なマウスピースであったけど、一つ気になる点は、音に粘りというのかコシというのか...物足りない感じはしていた...

そんな時だった、Gottsu(ゴッツ)と出会ったのは・・・


つづく・・・

2018.03.12

マウスピースの旅 vol.13

私はアルト吹きなのか、テナー吹きなのか!?

25歳の時に買ったテナーも10年が経ち、そろそろ新しい楽器が欲しくなっていた。
楽器とは高価なものだ。
人生の中でもそうなんども買えるものではない。
35歳になった時、お金の目処がたったこともあり楽器を買おうと決心した。
おそらく、今回の買物が最後の買物になるだろう。今、吹いているのはテナーサックス。順当に考えればテナー一択なのだが、私の心の中では、「俺はアルト吹きだ!」という信念の様なものがあった。

「ここでアルトを買わなければ、もう二度とアルトは吹けないぞ!、それで本当にいいのか?」

「スクェアはアルトだぞ。テナーでは無理だぞ」

散々悩みに悩んだ挙句、アルトへの未練を断ち切り私はテナーを選んだ。
念願のSELEMER SERIE2 SA80。
これは今も使っている。
この時、私はテナーと結婚した。

「一生、大事にするよ」

そんな楽しい新婚生活が終わりを告げるのに時間はかからなかった。
テナーと結婚して半年後、たまに顔を出していた高校の吹奏楽部のOB会で、アンサンブルコンテストに出るのでアルトを担当しませんか?というオファーがあった。

「よっしゃ〜、出る出る!」

手元にアルトがないにも関わらず二つ返事で快諾した。
そしてすぐさま中古のアルトを購入。
こんな時の借金なんぞ、嬉しい苦労!
水を得た魚の様にアルトと愛し合った。
それはまるで、結婚直後に実はずっと好きだった初恋の人と結ばれたかのよう...(例えがだいぶおかしいが、許せ)
もうそれからというもの、新居には帰らず初恋の楽器にのめり込んでいった...

このアンサンブルの時に購入したマウスピースがある。

▲SELMER  Supper Session


基本JAZZプレイヤー向けに作られたマウスピースで、先行で発売されたソプラノ用の評価が高く、後にアルト用も発売された。
これを吹奏楽アンサンブルに使うのは珍しいのかも知れないが、アンサンブル後の自分の活用を考えて汎用性のあるこのSupper Sessionをチョイスした。


話しがだいぶ逸れてしまっていたが、マウスピースの旅 vol.8のつづき、Lebayle(リバイユ)のマウスピースに出会ったところに戻ってみる事にする。


つづく・・・

2018.03.09

マウスピースの旅 vol.12

初めて手にするテナーサックス。
マウスピースの選定には気を使った。
三木楽器 心斎橋店に行き、お店の方にどんな音を出したいかを説明し、その時あった在庫の中から10本程のマウスピースを出してもらい片っ端から試奏した。
そして選んだのがYANAGISAWA(ヤナギサワ)のメタルピースだった。
定評のあるこのマウスピースは、T-SQUAREの伊東たけし氏の後任である本田雅人氏が愛用していたことで有名。
とっても安定感のある良質なマウスピースという評判通り、私のテナーの4番となった。
オールディーズのバンドは24歳〜32歳までの8年間在籍し、その間ずっとYANAGISAWAメタルを愛用していた。


オールディーズバンドを辞めてから2年後、34歳の時に誘われて入ったのが前述のオリジナルポップスバンド「わさび」だ。
「わさび」にはテナーサックスでの参加だった。
結局、その翌年の35歳になるまでテナーばかり吹いていて、アルトはまったく吹いていなかった。
アルトを吹かなくなってもう14年が経っていた…


テナーサックスで加入した「わさび」。
それを機にずっと使っていたYANAGISAWAから、もっと前に音が出るマウスピースに新調した。
買ったのは、アルトの時にお世話になったDukoff(デュコフ)だ。
とうとうテナーまでDukoffに…




ここで私は大きな決断を迫られていた。

つづく・・・

2018.03.04

マウスピースの旅 vol.11

私が現在所持しているサックスは3種類。

KG'sではアルトとテナーを使っているが、参加しているバンドに応じて使う組み合わせを変えている。
高い音の順でソプラノサックス、アルトサックス、そしてテナーサックスだ。

▲左から ソプラノ、アルト、テナ- 大きさの比較(参考写真)



テナーサックスという存在。
アルトしか吹いたことのない24歳当時の私にとって、テナーは「他人の楽器」というイメージだった。
今でこそ世の中におけるテナーの存在意義が理解できるが、当時は吹奏楽ぐらいでしか見たことのないので、つまらなさそうな楽器に写っていた。

ホンマどうでもいい話しだが、吹奏楽においてサックスパートって、ちょっと面白い。
吹奏楽の各楽器は同じ楽器を持つもの同士で練習することが多い(俗にいうパート練習、略して“パー練”)のだが、サックスパートはアルト(高音楽器)、テナー(中低音楽器)、バリトン(低音楽器)が一緒に練習する事はほとんどない。
何故なら、この3つの楽器は吹奏楽における役割があまりにも違いすぎるからだ。
3つの楽器で演奏すると単純にアンサンブルになってしまう。
他の楽器のパート練習と言えば、同じフレーズをみんなで吹くことによって吹くタイミングや表現方法を合わせたり、ピッチ(音程)を揃えたりする。


話しをグイッと戻すが、オールディーズでテナーサックスが必要となった私は、丁度その頃、長年結婚するだろうなと思っていた彼女と別れた後だったので、貯めていたお金でテナーを購入することにした。
(どう買おうが知ったこっちゃないですなぁ...)


つづく・・・

2018.03.01

マウスピースの旅 vol.10

大学生になって初めて組んだバンド「BIG MOUSE」(ボーカルの女性が大口だったので...)、メンバーを集めたのだがどうしても見つからないパートがあった。
ドラムだ。

このブログでも触れたけど、私は昔から何故かドラムに興味があった。
幼少の頃からエレクトーンをやっていたので、両手両足を別々に動かすことは出来るはず...とある意味根拠のない自信もあり、このバンドでは引き続き本職のドラマーは探しながらそれまでの間...ということでドラムを担当することになった。
そしてこの事がきっかけで、この後3年間、3バンドほどのドラマーとして音楽に携わることになってしまった...
ドラムしかやっていない時期がそれなりに長く、その間はほとんどサックスには触れていなかった。
でも、私の心の中では、

「俺はサキソフォンプレイヤーであり、ドラマーではない...」

という思いだけはハッキリと持っていた。
だから、スティックを持つ時の気分はいつもアウェー。
それでも最後は、これ以上の事を望まれるのならもう習いに行く他ない...というところまではやった。



そんな中、24歳の時に転機がくる。
「オールディーズのバンドでサックスを吹いてみないか?」
初めてだった...他人から望まれてサックスのオファーがあったのは...

皆さんも聴いたことはあるでしょう、オールディーズ。
昔はミスタードーナツに行くと店内にかかっていたもんです。(今でもそうなんかな?)
最初に吹いた曲は「ダイアナ」。鉄板ですな。

ここで一つ問題があった。
当時私の所持していたサックスはアルトサックス。これは高校の頃から吹いていた楽器。
ところが、オールディーズで使用されているのはテナーサックス。
同じサックスでもアルトは高音楽器でテナーは中低音楽器。
大きさもテナーの方がデカイ。

▲(左から)ソプラノ、アルト、テナー


この場合、大は小を兼ねれなくもないが、小は大を兼ねるわけにはいかなかった...

つづく・・・