KG's ブログ
井尻 [Sax]
2018.05.13
マウスピースの旅 vol.18
今、私がKG'sで使っているマウスピース、Gottsu(ゴッツ) HS(エイチエス)は、使おうと思えば今私が参加している全てのバンドで使うことの出来る代物だ。
今、私が参加しているバンドは、
・THE KG's ...説明はいりませんな
・わさび ...オリジナルのポップス
・Boogie☆Ramblers ...ジャンプブルース
・音なつか ...懐かしの歌謡曲
なのだが、KG'sで使っているマウスピースをそのまま他のバンドで使う事には抵抗があった。
他のサックス吹きがどう思うかは分からないが、違うジャンルの音楽を吹く時、同じマウスピースを使っていても違う音が鳴る時がある。
なんでだろうか?
ジャンルが違うとどこかイメージが違うので、吹き方に何らかの影響があるような・・・.そんな感覚がある。
だから、このHSはKG'sだけしか使いたくなかった。
でも、このマウスピースは私と相性が良いので本当は使った方が良い・・・
このジレンマを解消すべく編み出した案が、同じHSでもオープニングの違うモノを購入し、そちらを違うバンドで使用するという方法だ!
KG'sで使用しているHSのオープニングは「6」。
そこで、「5」を購入した。
本当はもう少し離れた「4」あたりが欲しかったのだが、HSには「4」はなかった。
▲Gottsu HS オープニング5と6
邪道なのかも知れないこの方法だが、それで私の気がすむのであれば、これも正解!?
吹いた感じは?というと、ほとんどわからない(笑)
今現在はこのHS5と6を使い分けることで、アルトサックスを吹いているわけだが、私のマウスピースの旅は終わっていない。
何故なら、まだまだこれから出したい音があるからだ。
つづく・・・
2018.04.30
マウスピースの旅 vol.17
マウスピースはどうやって探せば良いのだろう?
大きなサックス専門店で、多種多様のマウスピースを在庫していて、各マウスピースのオープニングの違い(マウスピースの旅 vol.7に説明あり)まで取り揃えている...
このようなお店を大阪では見たことがない。
各楽器店にもいくつか有名なマウスピースは置いているが、なかなか自分が気になっているものがあるケースは稀だろう。
となると、どうするか?
取り敢えず買ってみるしかないのだ。
様々なレビューはネットに落ちているので研究し、メーカーのホームページを参考にして絞り込んでいく...
そんな場合でも、そのメーカーの別のマウスピースを持っていたりすると、よくわかることがある。
メーカーのホームページの説明も、自分が所持している既存のマウスピースと比べて、新しく出たこれはこうゆう所が違うんですよ!などの説明があったりするからだ。
私がGottsu(ゴッツ)のHS(エイチエス)に決めたのも、同メーカーのMETALやSepia Toneを持っていたので判断がし易かった...という理由だった。
▲Gottsu HS オープニング6
このHSの音はSepia Toneより明るいが、メタル系のような派手さはない...私には、
「そうそう、こうゆう感じのを探していたんよ!」
と、紹介文を読んで「これやな!」と直感的に気に入ったマウスピースだった。
購入後に実際に吹いてみても、文句のつけようがないくらい音質、コントロールのし易さ、フラジオ(超高音)など満足のいくモノで、今、KG'sで使っている。
つづく・・・
2018.04.05
マウスピースの旅 vol.16
このメーカーがエボナイトという新素材でハードラバータイプのマウスピースを世に出した。
当然、気になる。
メタルピースでご満悦な私は、早速注文を入れた。
それが、Gottsu Sepia Toneだ。
▲Gottsu Sepia Tone
KG'sに加入した当初、私の所持するマウスピースコレクションの中で、ここで吹くならコレが一番合っていると思った。
KG'sの奏でるソウルサウンドには、芯があって柔らかい音が似合う。
このSepia Toneは、ジャズのビンテージを意識して作られたマウスピースで、とても鳴りやすく、表現しやすい素晴らしい一品。
音程も取りやすいことからアンサンブルには適していると言える。
現在、トランペット、トロンボーン、サックスで構成しているKG'sのホーン隊。
この形で機能しだしたのは私が加入してからなのだが、元々KG'sにはサックスだけしかいなかった。
その名残なのか、サックスはソロを吹く機会が多い。
3本のアンサンブルでは必要以上に目立たず調和の取れた音が求められ、(曲調にもよるが)ソロの時はシッカリと前に出る音が必要とされる。
私がKG'sで探している音はこうゆう音である。
その条件で考えるとこのGottsu Sepia Toneというマウスピースは、今一つパンチに欠けると感じていた。
昨年(2017年)、企画モノのバンド(1度だけの本番ステージのために組まれたバンド)で、オルガンを主体としたジャイブという音楽を演奏する機会があった。
ホーンは私(アルトサックス)以外にテナーサックスとバリトンサックスだった。
この時もSepia Toneを使ったが、少し物足りなさを感じていた。
例によって例の如く、私はまたマウスピース探しに出た。
つづく・・・
2018.03.20
マウスピースの旅 vol.15
初めてこのメーカーを知ったのは、竹製のマウスピースを発売したという記事だった。
「竹でマウスピース!?」
半信半疑でホームページにアクセスし、サンプルの音源を聴いてみると、なんとも私好みの音ではありませんか!
確かに良い音だとは思ったのだが、買おうという所までには至らなかった。
それから年月が経ち、そのGottsuからメタルのマウスピースが発売になったと聞いた。
▲Gottsu METAL
レビューを読んでみると、なんとあのDukoff(デュコフ)の良いとこ取り!
製品のバラツキやコントロールの難しさなどのじゃじゃ馬感を一掃し、吹きやすいDukoffという位置付けで発売されたのだ。
もう、買わない理由などどこにもなかった!
スタジオに一人で入り、ガンガンに好きなミュージシャンの曲を流して、好き勝手に吹き倒す!
そんな至福の時間をどれだけ過ごしただろうか...
ただとても残念なことなのだが、このマウスピースを使える場がなかった...
私はありがたい事に様々な演奏機会に恵まれてきたのだが、このGottsuメタルが活かせるジャンルの音楽に携わることはなかった。
そんな折、Gottsuから満を持してハードラバータイプのマウスピースが発売されたのだ。
つづく・・・
2018.03.18
マウスピースの旅 vol.14
私が36歳の頃に出会ったLebayle(リバイユ)のLRモデルはホントに重宝した。
▲Lebayle LR
私はKG's以外に他のバンドにも参加しているが、このLRはあらゆるジャンルの音楽で及第点を叩き出していたので、私の所持するマウスピースの中ではエースで4番だった。
実は今、この歳になって初めてサックスを習いに行っている。
私には初めてサックスを吹いた時から3つの目標があった。
1.良い音を鳴らす
2.メロディーラインの表現力を高める
3.アドリブが吹ける
正直、謙遜は全くなく、現時点で上記3つの目標をどれ一つ取ってもゴールに辿り着いていない。
そこで、今、改めてまずこの1の「良い音を鳴らす」と向き合う決心をした。
「良い音」を出すには私がずうーっと避けてきた矯正を余儀なくされることであった。
矯正するポイントは、
・マウスピースのくわえ方
・息の入れ方
という、本当は楽器を初めて手にした時にちゃんとやらなければならない、基本中の基本。
悪しき癖が付いてしまっている現況に見て見ぬ振りをして来たのだが、もう残りの人生を考えたら今やらなきゃ時間がないな・・・
と、悔い改めた次第なのだ。
今更取り組んで治るかどうかも怪しいものだが、まあ、やるだけやってみようと思っている。
何が言いたいかと言うと、本ブログ内で音の厚みの話しをしているが、これは前提として私の悪しき癖の状態での話であるため、矯正中ではあるものの今改めて以前使っていたマウスピースで吹いたとしたら、以前とは違う感想になるかもしれないなぁ...と思った次第だ。
当時(36歳〜40歳)4番であったLebayle LRモデル。
扱い易く素直なマウスピースであったけど、一つ気になる点は、音に粘りというのかコシというのか...物足りない感じはしていた...
そんな時だった、Gottsu(ゴッツ)と出会ったのは・・・
つづく・・・
2018.03.12
マウスピースの旅 vol.13
私はアルト吹きなのか、テナー吹きなのか!?
25歳の時に買ったテナーも10年が経ち、そろそろ新しい楽器が欲しくなっていた。
楽器とは高価なものだ。
人生の中でもそうなんども買えるものではない。
35歳になった時、お金の目処がたったこともあり楽器を買おうと決心した。
おそらく、今回の買物が最後の買物になるだろう。今、吹いているのはテナーサックス。順当に考えればテナー一択なのだが、私の心の中では、「俺はアルト吹きだ!」という信念の様なものがあった。
「ここでアルトを買わなければ、もう二度とアルトは吹けないぞ!、それで本当にいいのか?」
「スクェアはアルトだぞ。テナーでは無理だぞ」
散々悩みに悩んだ挙句、アルトへの未練を断ち切り私はテナーを選んだ。
念願のSELEMER SERIE2 SA80。
これは今も使っている。
この時、私はテナーと結婚した。
「一生、大事にするよ」
そんな楽しい新婚生活が終わりを告げるのに時間はかからなかった。
テナーと結婚して半年後、たまに顔を出していた高校の吹奏楽部のOB会で、アンサンブルコンテストに出るのでアルトを担当しませんか?というオファーがあった。
「よっしゃ〜、出る出る!」
手元にアルトがないにも関わらず二つ返事で快諾した。
そしてすぐさま中古のアルトを購入。
こんな時の借金なんぞ、嬉しい苦労!
水を得た魚の様にアルトと愛し合った。
それはまるで、結婚直後に実はずっと好きだった初恋の人と結ばれたかのよう...(例えがだいぶおかしいが、許せ)
もうそれからというもの、新居には帰らず初恋の楽器にのめり込んでいった...
このアンサンブルの時に購入したマウスピースがある。
▲SELMER Supper Session
基本JAZZプレイヤー向けに作られたマウスピースで、先行で発売されたソプラノ用の評価が高く、後にアルト用も発売された。
これを吹奏楽アンサンブルに使うのは珍しいのかも知れないが、アンサンブル後の自分の活用を考えて汎用性のあるこのSupper Sessionをチョイスした。
話しがだいぶ逸れてしまっていたが、マウスピースの旅 vol.8のつづき、Lebayle(リバイユ)のマウスピースに出会ったところに戻ってみる事にする。
つづく・・・
2018.03.09
マウスピースの旅 vol.12
初めて手にするテナーサックス。
マウスピースの選定には気を使った。
三木楽器 心斎橋店に行き、お店の方にどんな音を出したいかを説明し、その時あった在庫の中から10本程のマウスピースを出してもらい片っ端から試奏した。
そして選んだのがYANAGISAWA(ヤナギサワ)のメタルピースだった。
定評のあるこのマウスピースは、T-SQUAREの伊東たけし氏の後任である本田雅人氏が愛用していたことで有名。
とっても安定感のある良質なマウスピースという評判通り、私のテナーの4番となった。
オールディーズのバンドは24歳〜32歳までの8年間在籍し、その間ずっとYANAGISAWAメタルを愛用していた。
オールディーズバンドを辞めてから2年後、34歳の時に誘われて入ったのが前述のオリジナルポップスバンド「わさび」だ。
「わさび」にはテナーサックスでの参加だった。
結局、その翌年の35歳になるまでテナーばかり吹いていて、アルトはまったく吹いていなかった。
アルトを吹かなくなってもう14年が経っていた…
テナーサックスで加入した「わさび」。
それを機にずっと使っていたYANAGISAWAから、もっと前に音が出るマウスピースに新調した。
買ったのは、アルトの時にお世話になったDukoff(デュコフ)だ。
とうとうテナーまでDukoffに…
ここで私は大きな決断を迫られていた。
つづく・・・
2018.03.04
マウスピースの旅 vol.11
私が現在所持しているサックスは3種類。
KG'sではアルトとテナーを使っているが、参加しているバンドに応じて使う組み合わせを変えている。
高い音の順でソプラノサックス、アルトサックス、そしてテナーサックスだ。
▲左から ソプラノ、アルト、テナ- 大きさの比較(参考写真)
テナーサックスという存在。
アルトしか吹いたことのない24歳当時の私にとって、テナーは「他人の楽器」というイメージだった。
今でこそ世の中におけるテナーの存在意義が理解できるが、当時は吹奏楽ぐらいでしか見たことのないので、つまらなさそうな楽器に写っていた。
ホンマどうでもいい話しだが、吹奏楽においてサックスパートって、ちょっと面白い。
吹奏楽の各楽器は同じ楽器を持つもの同士で練習することが多い(俗にいうパート練習、略して“パー練”)のだが、サックスパートはアルト(高音楽器)、テナー(中低音楽器)、バリトン(低音楽器)が一緒に練習する事はほとんどない。
何故なら、この3つの楽器は吹奏楽における役割があまりにも違いすぎるからだ。
3つの楽器で演奏すると単純にアンサンブルになってしまう。
他の楽器のパート練習と言えば、同じフレーズをみんなで吹くことによって吹くタイミングや表現方法を合わせたり、ピッチ(音程)を揃えたりする。
話しをグイッと戻すが、オールディーズでテナーサックスが必要となった私は、丁度その頃、長年結婚するだろうなと思っていた彼女と別れた後だったので、貯めていたお金でテナーを購入することにした。
(どう買おうが知ったこっちゃないですなぁ...)
つづく・・・
2018.03.01
マウスピースの旅 vol.10
大学生になって初めて組んだバンド「BIG MOUSE」(ボーカルの女性が大口だったので...)、メンバーを集めたのだがどうしても見つからないパートがあった。
ドラムだ。
このブログでも触れたけど、私は昔から何故かドラムに興味があった。
幼少の頃からエレクトーンをやっていたので、両手両足を別々に動かすことは出来るはず...とある意味根拠のない自信もあり、このバンドでは引き続き本職のドラマーは探しながらそれまでの間...ということでドラムを担当することになった。
そしてこの事がきっかけで、この後3年間、3バンドほどのドラマーとして音楽に携わることになってしまった...
ドラムしかやっていない時期がそれなりに長く、その間はほとんどサックスには触れていなかった。
でも、私の心の中では、
「俺はサキソフォンプレイヤーであり、ドラマーではない...」
という思いだけはハッキリと持っていた。
だから、スティックを持つ時の気分はいつもアウェー。
それでも最後は、これ以上の事を望まれるのならもう習いに行く他ない...というところまではやった。
そんな中、24歳の時に転機がくる。
「オールディーズのバンドでサックスを吹いてみないか?」
初めてだった...他人から望まれてサックスのオファーがあったのは...
皆さんも聴いたことはあるでしょう、オールディーズ。
昔はミスタードーナツに行くと店内にかかっていたもんです。(今でもそうなんかな?)
最初に吹いた曲は「ダイアナ」。鉄板ですな。
ここで一つ問題があった。
当時私の所持していたサックスはアルトサックス。これは高校の頃から吹いていた楽器。
ところが、オールディーズで使用されているのはテナーサックス。
同じサックスでもアルトは高音楽器でテナーは中低音楽器。
大きさもテナーの方がデカイ。
▲(左から)ソプラノ、アルト、テナー
この場合、大は小を兼ねれなくもないが、小は大を兼ねるわけにはいかなかった...
つづく・・・
2018.02.26
マウスピースの旅 vol.9
少し話しが戻るが、Dukoff(デュコフ)を使っていたのは、年月でいうと私が20歳〜36歳くらいだろうか...
34歳の時に「わさび」というオリジナルポップスバンドに加入するのだが、その時はDukoffを吹いていた。
この「わさび」というバンドは今現在も活動しているので、もう15年になる。
すごい長寿バンドである。
20歳〜36歳と書いたが、実はこの間ずっとサックスを吹いていたわけではなかった。
私は大学進学時に人より多く浪人をした。
「早く大学に入ってバンドがやりたい!」
毎日、そんな事を考えていたものだ。
そして念願の大学生になり、「さあ、やるぞ!」と言わんばかりにメンバーを探した。
高校生の頃は怖いもの知らずで「T-SQUARE」のコピーバンドをやっていたのだが、このフュージョンというジャンルのバンドを作るのは、実は難しい...
・このジャンル好きが少ない
・各パート、かなりの腕が要求される
私は自分のサックスの腕前を考えれば、言い出しっぺである私の実力が及んでいない事を重々承知していた。
そこで、女性ボーカルを立ててポップスのコピーバンドを作ろうということになったのだが、この時点では私は当然サックスでの参加を考えていた。
「さあ、誰の曲を演る?」
「プリプリなんかどう?」
「いいねぇ!」
「どの曲がいい?」
「19GROWING UP、GET CRAZY、GO AWAY BOY、世界で一番熱い夏...」
私も当時は好きな曲ばっかりだったので、ヤル気満々だったのだが、一抹の不安があった...
お気付きだろうか?
これらの曲にサックスは入っていないのだ。
「あら? 俺、演ることないやん...」
つづく・・・
2018.02.18
マウスピースの旅 vol.8
Dukoff(デュコフ)というマウスピースの音は凄く独特なものがあり、他のマウスピースと一線があるように思う。
私がこのマウスピースを使っている時にも、
「Dukoffらしい音やね!」
と言われたものである。
私のようにちゃんと鳴らしきれていないにも関わらず...という意味においてだが...
このDukoffを使っていた30代の半ばに思っていたことは、
「Dukoffの音のイメージで、もっと吹きやすいマウスピースはないものだろか...」
そんな時に出会ったのがLebayle(リバイユ)だった。
私の好きなミュージシャンであるキャンディ・ダルファーが当時使用していて、ハンドフィニッシュにこだわったクオリティの高いマウスピースだ。
Lebayle(リバイユ)のラインナップには3モデルあり、まず最初に購入したのが「Studio(ストゥーディオ)」。
▲Lebayle Studio
このマウスピースはDukoffとは明らかに違う点があった。写真では分かりにくいかもしれないが、マウスピースのくわえる先端部分の厚さが極端に薄いのだ。
私が知る限り一番薄い!
吹いている感じではDukoffほどパンチは効いていないものの、吹きやすく扱いやすいマウスピースだった。
ただ、上手く倍音が鳴らないので音に厚みが出なかった。(あくまでも私見)
とても気に入っていたので、他のラインナップも試したくなり「LR(エルアール)」も買ってみた。
▲Lebayle LR
このLRの形はStudioと全く違い、くわえるところは分厚く、これまた鳴りやすいマウスピースであった。また音も厚く出たので、その後私のメインマウスピースとして長くお付き合いすることになった。
まだまだつづく・・・
2018.02.16
マウスピースの旅 vol.7
Dukoff(デュコフ)は何故“じゃじゃ馬”と呼ばれているのか...
このマウスピースの音の特徴といえば、スピード感、エッジ、金属的な響き...が挙げられ、音をコントロールするのが難しいとされている。
そしてもう一つ、製品にバラツキがあるという点だ。
だから吹きこなすのが至難の業で、自分の吹き方が悪いのか製品が悪いのかがわからない...
プロの場合、同じDukoffといっても市販されているプロトタイプを使っているとは思い難い。
長い製造の歴史の中で、特注だったり、特に質の良いものだったり・・・
私はこのDukoffメタルのマウスピースを2つ(D6とD8)持っている。最初にD6を購入し、後にD8にまで触手したのだが、この6と8というのはオープニングの違いである。
オープニングとはマウスピースの先端とリードの先端の間にできる、息の通り道となる隙間のことを指し、オープニングの大きさが違うと吹奏感が大きく変わってくる。
オープニングが大きくなると、
音量が大きく、力強い音色になる。
息の消費量が大きく、コントロールしづらい。また、疲れやすい。
柔らかいリードと組み合わせると相性がよい。
逆にオープニングが小さくなると、音量が小さくなる。
息の消費量が小さく、コントロールしやすい。疲れにくい。
硬いリードと組み合わせると相性がよい。
私が好きなミュージシャンがD8を使っていることが多かったが、初めは少しでも吹きやすいD6から始めてみた。
ちなみにDukoffメタルのオープニングはD8より大きいものはない。
私の吹いてみたD6とD8の違いはと言うと、D6の時代が長かったせいかD8の方が音が薄くなった気がした。
これは今から考えると、もっと息を入れて吹かないと違いの良さが出なかったのかもしれないと思う。
私ごときのレベルでは、購入したDukoffの質の良し悪しは正直良く分からなかった。
このDukoffメタル、今ではすっかり吹くことはなくなってしまったが、過去一度だけバンドでCDを作成した時に1曲だけだがレコーディングに使ったことがある。
またここらあたりのことはブログで後述しようと思う。
1曲だけでもきちんとした形で残せたことは、私個人的な歴史を振り返る意味において貴重な音源である。
マニアックな話しで恐縮だが、話はつづく・・・
2018.02.14
マウスピースの旅 vol.6
私がKG'sに参加したのが2014年の夏、今から3年半ほど前になる。
参加当初使っていたマウスピースがGottsu(ゴッツ)のSepia Tone(セピアトーン)だった。
▲Gottsu Sepia Tone
このGottsuという会社は、なんと日本の会社!
こう書くと日本製のマウスピースはないのか?と思われるだろうが、その通りである。(あくまで個人の見解)
私がGottsuに出会ったのは今から10年程前のことだが、それまで少なくとも日本製で出来の良いマウスピースは聞いた事がない。
このGottsuというマウスピースにたどり着くまでのお話をしたいと思う。
当ブログ「マウスピースの旅 vol.3」でT-SQUAREに触れたが、私が好きな音楽ジャンルの一つがフュージョン。
このジャンルを代表する世界的に有名なミュージシャンの一人にデイヴィット・サンボーンがいる。
このサンボーンはDukoff(デュコフ)のメタルを使っていることで有名。
私が大学当時、T-SQUAREの伊東たけし氏が使っていたのもDukoff。
他にも例えば有名どころではケニーGも使っている。
このDukoff、通称“じゃじゃ馬”と言われるほど、困ったマウスピースであった。
つづく・・・
2018.02.12
マウスピースの旅 vol.5
サックスのマウスピースは材質の違いで大きく分けると2種類ある。
メタルとその他。
▲メタル系 ▲その他(これはハードラバー)
メタルは文字通り材質が金属で出来ている。
その他はハードラバーと呼ばれる事が多く、プラスティックや樹脂で出来ている。
中には木製というものもある。
何が違うのだろう・・・
つづく・・・
2018.02.11
マウスピースの旅 vol.4
楽器とは高価なものだ。
でも、マイ楽器が欲しい・・・
親にお願いして初めて手にしたアルトサックスはヤマハのスタンダード。
値段別に4ランクほどあり、下から2番目を買ってもらった。
本体を買えばマウスピースが一つ付いてくる。そのマウスピースは最もオーソドックスなもので、吹奏楽を演るにはちょうど良い。
でも私が吹いてみたいのはスクェア。
そこで、私は勝手に少しジャズ向けのモノを購入し、使っていた。
仮の姿というのは、吹奏楽をやりたくて吹奏楽部に入っているのではなく、バンドをやるために日々サックスを吹ける環境を手に入れるという意味。
吹奏楽においてアルトサックスの音色といえば、丸くて太くて柔らかいサウンドが求められるのだが、私の音色といえば薄くてベェーベェーと鳴る、耳障りな音だった。
ある日の合奏中、私の前に座っているクラリネットのパートリーダーが、凄く怪訝そうな顔をして振り向かれた。
それほど、邪魔な存在だったのだ。
自分の好きなミュージシャンの音に近づきたい・・・
どうすれば近づけるのだろうか?
まずはマウスピースを真似てみよう!
楽器を演る人なら恐らく誰しもが思うこと、それは好きなミュージシャンの楽器やセッティングを真似てみる・・・
ここから私の長い長いマウスピースの旅が始まったのだった。
つづく・・・
2018.02.08
マウスピースの旅 vol.3
マジック・・・
つづく・・・
2018.02.06
マウスピースの旅 vol.2
4月から新しい生活の始まった私達を歓迎すべく学校行事として「新入生歓迎会」があり、吹奏楽部はその会で演奏を披露することになっていた。
仮入部の認められた新入生(パートの確定は本入部後)は、音楽室で合奏練習をする吹奏楽部の見学が出来たので、毎日顔を出していた。
そのうち上級生とも仲良くなり、たまたま私はクラブ内で人事権を持っている先輩に気に入られた。
その方がトランペットパートだったので、
「お前、特別に(未経験やけど)トランペットに入れたるわ!」
とお墨付きをいただき、私の前途には一筋の光が見えたのであった。
トランペットと言えば花形楽器!
なんの不足がありましょう!
人数を必要とするクラリネットなどは、なんか暗そう(すみません💦当時の無知な私の偏見)だし、フルートは女性っぽいし...
そんな中、合奏されている曲の中でどうも気になるものがあった。
なんとも心地よい曲の展開、カッコ良い中間のチョッパーベースのソロ。
「これ、なんという曲ですか?」
「マジック」
「誰の曲ですか?」
「スクェア」
T-SQUARE(当時は改名前のTHE SQUARE)・・・日本を代表するインストゥルメンタルフュージョンバンド。
とてもポップなメロディーラインを重視する音楽が特徴。ボーカルはなく楽器だけで演奏する。
皆さんが知っている曲といえば、F1やパチンコ屋でよく耳にした「TRUTH」だろう。
https://youtu.be/xF33qOzEfqw
この「T-SQUARE」というバンドのフロントにサックス担当の伊東たけし氏がいる事を知るのに、時間はかからなかった。
つづく・・・
2018.02.05
マウスピースの旅 vol.1
無知とは恐ろしいものである。
吹奏楽部の入部届けの希望パート欄に「ドラム」と書いている私を見て、隣のS君が、
「そこはパーカッションって書くんやで」
と教えてくれた。
吹奏楽部におけるドラムは、パーカッションパートの中の1楽器であって、むしろ合奏においては他の打楽器を演奏する機会の方が多い事を知った。
かくゆうS君も吹奏楽部の入部届けを持っていて、希望パートはパーカッション。
さらに備考欄には中学校3年間の経験者とあった。
当時は生徒が多い時代。
私の学年だけでも660名いて、吹奏楽部在籍者約70名。
新入部員のパート分けは当然経験者優先で、未経験者は人数の少ないパートに配属される。
その時のパーカッションパートは既に満員御礼状態であったため、少しでも自分の意思が反映されるよう、希望パートを変更する事にした。
吹奏楽になじみのない私にとって知っている楽器と言えば、トランペットとクラリネットとフルートぐらいだった。
さて、どうしたものか...
つづく・・・
2018.02.03
マウスピースの旅 プロローグ
体育館を出て、義務教育から飛び立つ我々に吹奏楽部が演奏で花を添えていた。
曲はT-SQUAREの「宝島」。
何故かふと気に留まったのがドラムの音だった。
「高校に入ったら吹奏楽部でドラムをやりたいなぁ...」
こんな皆様にはどうでもよいことをサックスという面から語っていく、「マウスピースの旅」シーズン1。
幕開けです。